Great American Barbecue – American gourmet style

The American Gourmet Style

American Gourmet Style

グレート・アメリカン・バーベキュー

Great American Barbecue

バーべキュー(BBQ) Barbecue

アメリカの生活と密着したバーべキュー(BBQ)の歴史は建国前の1697年から記録にあり、大統領になる以前のジョージ・ワシントンが1769年アレキサンドリアでのバービキュー(barbicue=当時のつづり)に参加したという記録があります。開拓の歴史と共にBBQは全米に広がり全米各州で多彩な地域色を見せています。中でも米国南部14州は現在でもBBQへの影響力が大きな地域で、全米で人気トップ100のバーベキュー・レストランの内約70店がこの14州に含まれています。南部以外のレストランであっても全米で本格的なBBQが食べられることはいうまでもありません。
このページでは、米国バーベキューの真髄をご紹介しより深いアメリカン・バーベキューの世界があることを知っていただけます。これからご紹介するBBQ(バーベキュー)はステーキやアウトドア料理とは趣を別にし、アメリカ人の思い入れ籠る調理方法です。BBQの基本はブリスケット、チャックロール、フランクなどのお腹に近い比較的硬く安価な部位を利用します。全米でのBBQの共通点は、スロー・クックにより硬い部位のお肉を素晴らしく柔らかく調理する点です。スロー・クックは文字通り時間をかけた調理で、お肉を直火にかけず遠火によるホット・スモーク(燻製)で間接調理します。スモークの温度が華氏120~180度(摂氏49~82℃)かそれ以上の温度かで調理方法が区分けされ、調理には一時間から一昼夜を要します。どちらも表面をこんがりと焼きあげるもののその内側はジューシーさ残す絶妙な焼加減になります。ちなみに温度が華氏120度(49℃)より低い温度で調理する場合数日間以上を要し、コールド・スモークと呼ばれサラミや生ハムを含む長期貯蔵の可能な保存食品になります。

燃料には好みの薪を使うのが本格的ですが炭を使うこともできます。その際も一緒にウッド・チップ(燻製用木片)を燃やします。ウッド・チップの種類によってスモークの色と香りが変わります。ウッド(樹の種類)は肉の次に大事な食材とも呼ばれるほどアメリカのBBQの重要な要素になります。ヒッコリー、メスキート、オークなどの広葉樹はより強い香りと味をお肉に与えるためビーフやポークに使われます。一方、メープル、アルダーや果樹を使うとよりマイルドで甘い香りと味になり、チキンやターキー、シーフードに良く用いられます。南部ではサッサフラス(ルートビアの主香料)のウッド・チップも使われ特徴のある香りをBBQに加えています。お肉が直火に近く比較的短時間で焼き上げる場合も燻製の香りはBBQの重要な特徴となります。短い調理時間でもしっかりとスモークの香りを加えたり遠火の温度を保つためにBBQグリルに蓋がついていることはとても重要なことなのです。

芸術的様式のアメリカ料理

アメリカ全土で親しまれているバーベキュー料理には、地域によっていくつものおいしいバリエーションがあります。
アメリカ人に好みを尋ねれば誰でも、人によっては信仰に近い情熱を込めて自分が好きなバーベキューのタイプについて語ってくれることでしょう。

  • スタイルはお好みで

    Food & Drinkin Missouri, Tennessee, Texas, North Carolina, and South Carolina

    チャックワゴンディナーで、カウボーイスタイルの食事を楽しみましょう。

    バーベキューの基本的な定義は一般的に「炎の上でゆっくりと燻された肉」とされていますが、中西部、南東部、南西部の各地域(ミズーリ州カンザスシティ、テネシー州メンフィス、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、テキサス州)では肉の種類や調理方法を巡る激しい議論やコンテストで火花が散っています。

    南東部と西部では多くの州で芸術の域に達したバーベキューを味わえます。ソースをかけたものやスパイスを擦り込んだものまで、バリエーションは様々です。

    実際、これらの「バーベキューの都」は激しいバーベキューの戦いで盛り上がっていて、カンザスシティのザ BBQ シャック(The BBQ Shack)、テキサス州ダラスのピーカンロッジ(Pecan Lodge)、ノースカロライナ州ゴールズバラのウィルバーズバーベキュー(Wilber’s Barbecue)などのように、優秀な成績を残したチームが人気レストランを立ち上げることもあります。各地域で地元の人にお気に入りを尋ねて素敵なお店をぜひ探してみてください。自分の勘だけを頼りにするのも楽しいことです。立ちのぼる煙や煤で黒くなった壁、そして何よりもおいしそうな匂いが手がかりになります。

    完璧な焼き具合の肉

  • バーベキューの都を訪問

    Food & Drinkin Missouri, Tennessee, Texas, North Carolina, South Carolina, and Kansas

    カンザス州とミズーリ州をまたぐカンザスシティでは、バーベキューは、果物の木や広葉樹でスモークした牛のブリスケットやブリスケットをスライスした後に残る端の部分である「バーントエンド」(焼き上げられて香ばしくカリカリに焦げた外側の皮)を意味します。カンザスシティのバーベキューレストランではリブやプルドポークサンドイッチなどバリエーション豊かな豚肉料理も楽しめます。 肉の種類が豊富であるのとは対照的に、ソースは酢とトマトをブレンドして香辛料を効かせた甘辛いものが定番になっています。

    テキサス州のバーベキューはこの土地の牧場文化に敬意を表したカウボーイスタイルで、ソースよりも肉を重視します。 皿の上に載せられる前の肉は、骨からはがれ落ちるまで天然の薪の上でゆっくりと調理されます。すぐ近くのメキシコの食文化の影響を受けているこの州では、牛のブリスケットのみじん切りやスライスにハラペーニョとチェダーチーズを詰め込んだ手作りのスモークビーフソーセージが添えられていることも珍しくありません。

    ノースカロライナ州とサウスカロライナ州の全域では、シェフは、ピーカンやオークなどの広葉樹を並べたピットでじっくりと火を通す伝統的な方法で豚肉を調理します。ソースは地域によって様々で、ノースカロライナ州西側では甘いブレンドのトマトソース、東側ではコショウの利いたビネガーソース、サウスカロライナ州ではマスタードベースのソースが一般的です。 付け合せにコールスローが添えられることもあります。

    テネシー州メンフィスでも豚のバーベキューが一般的です。チャールズ・ベルゴズ・ランデヴー(Charles Vergos’ Rendezvous)で誰もが注文するリブの炭焼きの大皿もおすすめですが町に 100 近くあるバーベキューレストランがこぞって提供しているポークサンドイッチは必ず食べておきたいメニューです。これらのレストランではスモークしたプルドポークやチョップドポークを挟み込んだサンドイッチロールが積み上げられている様子が目を引きます。サンドイッチにはバークと呼ばれるカリカリの皮の破片が散りばめられ、甘いトマトソースとコールスローが添えられています。

    ブリスケットとおいしそうなサイドディッシュ

  • アメリカ旅行でおいしいBBQに出会う

    Food & Drinkin Missouri, Texas

    カンザスシティのストックヤーズ地区では、9~10 月にワールド・シリーズ・オブ・バーベキュー(World Series of Barbecue)が開かれます。バーベキュー料理の屋台や、500 チームが参加するコンテストを楽しんで頂けます。
    テキサス州ロックハートではスミッティーズマーケット(Smitty’s Market)の行列にぜひ並んでみてください。燻製器から有名なブリスケットやソーセージを取り出して渡してくれる炭職人との触れ合いが楽しむことができます。

かぶりつきたくなる6つのフェスティバル

アメリカ人にとってのバーベキューは、じっくり時間をかけて調理する肉料理という以上の意味があります。バーベキュー自体が 1 つのイベントであり、社会的な行事なのです。
アメリカが国家誕生の地である東海岸から西部へとその範囲を拡大するにつれて社会に根付いたバーベキューという文化も西へと広がってゆきました。地域ごとに独自のバーベキューのスタイルが発展すると互いにライバル意識が芽生え、1959 年にはバーベキューの公式な料理コンテストが初めて開催されるに至りました。その会場となったのはハワイで、ハワイがアメリカの州になってまだ数ヵ月後のことでした。カイザーフォイル料理コンテスト(Kaiser Foil Cook-Off)の最優秀賞獲得者は「グランド・ナショナル・クックアウト・チャンピオン」の称号を与えられると同時に 10,000 ドルの賞金を手にしました。現在でも、料理コンテスト、フェスティバル、ツアーなど、バーベキューをテーマにしたイベントがアメリカ中で毎年多数開催されています。バラエティ豊かなバーベキューのイベントや料理を味わっていただけるよう、こちらの記事ではぜひ足を運んでみたい 6つのフェスティバルをご紹介します。

  • Food & Drinkin Tennessee

    ジャック・ダニエルズ
    世界チャンピオンシップ・
    インビテーショナル・バーベキュー

    毎年恒例のジャック・ダニエルズ世界チャンピオンシップ・インビテーショナル・バーベキュー(Jack Daniel’s World Championship Invitational Barbecue)には 100 近くのバーベキューチームが参加して、24 時間もかからないうちに約 1,770 キログラムの肉を焼いてバーベキューの腕前を競います。また毎年約 25,000 人の見学者が集まり、チキン、ポーク、リブ、豚の肩肉、牛の肩バラ肉、デザート、調理人のチョイスとジャック・ダニエル・ソースといった 7 つのカテゴリーの勝負のゆくえを見守ります。

    コンテストが終わったらバーベキューを買い込んで生演奏をお楽しみいただけます。さらに調理やグリルの実演、カウンティ・ドッグ・コンテスト、冷凍した豚の肩肉でピンを倒すバットボーリング、ふれあい動物園などのアクティビティのほか、蒸留所ツアーに参加することもできます。

  • Food & Drinkin Kentucky

    インターナショナル・アンド・
    バーベキュー・フェスティバル

    毎年開催されるインターナショナル・バーベキュー・フェスティバル(International Bar-B-Q Festival)は 1979 年以来ずっと 5 月の 2 週目に開催されています。このフェスティバルでは市長杯の獲得を目指してバーベキューの戦いを繰り広げている調理チームを横目に、様々な種類のバーベキューを味わうことができます。アートや工芸品、パイ大食いコンテスト、樽投げ、バーグー(屋外で作るこの土地伝統の肉入りシチュー料理)作りなどのイベントも見逃せません。

  • Food & Drinkin Texas

    テキサス・マンスリーズ BBQ フェスト

    テキサス州の州都オースティンで開催されるテキサス・マンスリーズ BBQ フェスト(Texas Monthly’s BBQ Fest/略称 TMBBQ Fest)の魅力は、このイベントに集まる名店の数々。グラナリー・キュー・アンド・ブルー(Granary ’Cue and Brew)など、テキサス州が誇るバーベキューレストラン 50 店が招待されその腕前を披露します。スパイシーソーセージ、リブ、ブリスケットなど、各店自慢の一番人気の肉料理を味わえるだけでなく、生演奏、ビール、見たことがないような量のバーベキューを満喫することができます。

  • Food & Drinkin Washington D.C.

    ジャイアント・ナショナル・
    キャピタル・バーベキュー・バトル

    このイベントにはワシントン D.C. 周辺はもとよりアメリカ中から人気バーベキューレストランが集まりその腕前を競い合います。ジャイアント・ナショナル・キャピタル・バーベキュー・バトル(Giant National Capital Barbecue Battle)は有名シェフとの出会い、バーベキューの試食、音楽、体験型のアクティビティ、料理の実演が魅力のイベントです。

  • Food & Drinkin New York

    ビア・バーボン・アンド・
    バーベキュー・フェスティバル

    毎年恒例のこのイベントの入場券にはお土産用のグラスが 1 個ついていて会場ではこのグラスでビールやバーボンを好きなだけ飲むことができます。またテイスティングシアター(Tasting Theater)では、バーベキュー、ビール作り、ウィスキー作りそれぞれの分野の達人が登場するセミナーに参加することもできます。豚の丸焼きの肉を使ったプルドポークを味わえる「シュライン・オブ・スワイン(Shrine of Swine)」も外せない一品です。もちろん、プルドポーク、ブリスケット、リブといったバーベキューの人気メニューを買い求めることもできます。

    バーベキューコンテストで肉を焼くピットマスター

  • Food & Drinkin Kentucky

    W.C.ハンディ・ブルース&
    バーベキュー・フェスティバル

    毎年開催される W.C.ハンディ・ブルース&バーベキュー・フェスティバル(W.C. Handy Blues & Barbecue Festival)はアメリカ国内最大規模を誇る参加無料の音楽フェスティバルです。フェスティバルにはアメリカ中から集まった一流のブルースミュージシャンが登場するほか、初日に行われる「テイスト・オブ・ヘンダーソン・バーベキュー(Taste of Henderson Barbecue)」では地元のバーベキューチームが焼いて販売するマトン、ポーク、チキン、リブの絶品のバーベキューを味わうことができます。フェスティバルの名前は「ブルースの父」ウィリアム・クリストファー・ハンディにちなんでつけられました。

地ビールとワインLocal Beer and Wine

アメリカンBBQといえばビールとワインの組み合わせが抜群な愛称をもっています。アメリカには2,300社以上の地ビール醸造所があり、IPA(インディアン・ペール・エール)をはじめ特徴豊かな地ビールが楽しめます。全米地ビールコンテストも開催され、品質・人気ともに毎年高まっています。日本に輸入される地ビールもブランド、数量共に増えており、日本にいながらにしてアメリカと同じ味と喉越しがお楽しみいただけます。ワインは全米50州で作られており、手軽なテーブルワインから上級ワインまでバラエティー豊かです。カリフォルニアワインをはじめとする西海岸やニューヨーク周辺の東海岸では世界的な名声を得たワインが多数あり、米国でも入手し難いワインがあるほどです。高品質なワインは年々増え、バーベキューに欠かせない人気を得ています。

バーベキューと醸造ビールの旅Barbecue and Brewed Beer Trip

Food & Drinkin Missouri, and Kentucky
  • 南東部の最高の味わいを求めて

    テキサス州、南北カロライナ両州、そしてテネシー州はいずれも、アメリカ最高のバーベキューの拠点だと自負するかもしれませんが、やはりミズーリ州とケンタッキー州の美味しい店で体験できるスモーキーな風味と絶品の肉料理も捨てがたく。 ここではおそらく初めてのマトン(羊肉)を味わえるだけでなく、運が良ければ大きなスヌート(豚の鼻)も試すことができます。 冷たい醸造ビールで流し込めば、ビールとバーベキューなら中西部に行けと言われる理由がわかると思うのです。

  • ミズーリ州インディペンデンス市:
    小さな街の大きな味わい

    カンザスシティからわずか 16 キロメートル東に位置する由緒あるインディペンデンス市は、セントルイスに向かう道中でランチに立ち寄るには うってつけの場所です。 ここには手頃な素晴らしいバーベキューの店が軒を連ねています。 ア・リトル・バーベキュー・ジョイント(A Little BBQ Joint)でスモークミートローフや南部のプルドポークを楽しんだり、カンザスシティエリアのスポットとして人気の KC スモークハウスバーベキュー(KC Smokehouse Bar-B-Que)の支店では、スイート・コーン・ナゲット、ポテトスキン、ビーフリブ、ポークスペアリブ、骨付きチキンやバーントエンドを味わいながらくつろぐことができます。 さらにバンダナズバーベキュー(Bandana’s Bar-B-Q)では、ポーク、ビーフ、チキン、リブなどを本物の木材による燻製器で 14 時間もかけて焼き上げており、厳選された硬材が独特のスモークの風味を醸し出しています。 そして次の目的地スプリングフィールドでは、さらに多くの美味しい料理が待ち受けています。

  • 273キロメートル
    車で 3 時間

  • ミズーリ州スプリングフィールドの
    本場アメリカ式バーベキュー

    アメリカ中部地域にあるスプリングフィールドはオザーク高原の女王の街(Queen City of the Ozarks)、またルート 66 誕生の地(Birthplace of Route 66)とも呼ばれており、巨大小売店バス・プロ・ショップ「アウトドアワールド」(Bass Pro Shops Outdoor World)の本店があるほかなんといっても美味しいバーベキューが人気です。 小さな建物の窓に「美味しい料理(Good Food)」とだけ書かれているパピーズプレイス(Pappy’s Place)はことによると見過ごされてしまうかもしれません。 でもこの地元で人気の店には素晴らしいプルドポークがあり、冷えたバドワイザーで流し込むと最高です。 ハイズマン賞の受賞者ビリー・シムズが開いた店であるビリー・シムズ・バーベキュー(Billy Sims Barbecue)では、ランニング・バック・リブ・ディナー、トリプル 20 プルドポーク、ハイズマンサンドウィッチなどアメリカンフットボールの用語にちなんださまざまな料理を注文できます。 またシティ・ブッチャー・アンド・バーベキュー(City Butcher and Barbecue)はテキサス式のバーベキューメニューで人気を博しています。 この店のブリスケット、バーントエンド、そしてポークベリーには熱狂的なファンがいます。 ピクルスのバーもあり、手作りソーセージ、パテ、カモのパストラミ、その他の珍味を含む肉料理もオーダーできます。 この店は先着順で、お肉がなくなればそれまでなのでぜひ早めに到着するように。 自分好みのさまざまなソースやサイドディッシュを探すなら受賞歴のあるホール・ホグ・カフェ(Whole Hog Café)がよいでしょう。ここには 6 種類のソース(カウンターにだけ置いてあるボルケーノソースも入れれば 7 種類)が用意されており、チーズ掛けコーンやポテトサラダも有名です。 次の目的地であるセント ルイスはここから数時間かかるため到着までにまた十分お腹を空かせられることです。

  • 348キロメートル
    車で 4 時間

  • 風味と甘さが調和する ミズーリ州セントルイス

    象徴的なゲートウェイアーチとルート 66 で知られるセント ルイスでは、バーベキューの風味の豊かさと奥深さに驚くことと思われます。 スイートアップルとチェリーウッドの材木を使い 14 時間かけて燻製される香辛料をすり込んだドライラブのリブ料理で全国的に有名なパピーズスモークハウス(Pappy’s Smokehouse)のような店では、味覚が魅了されることうけあいです。 この店ではフリトスのコーンチップにお好みのバーベキュー肉、ベークドビーンズ、チェダーチーズとオニオンを載せたパピーズ・フリト・パイ(Pappy’s Frito Pie)などの料理を目当てにやってくる人々の行列が入り口の外まで続いています。 姉妹店のボガーツスモークハウス(Bogart’s Smokehouse)もさまざまな美味しい肉料理やサイドディッシュを甘くスモーキーなカンザスシティスタイルのスイート・ミーガン・アン(Sweet Maegan Ann)などのオリジナルソースを添えて提供しています。 ただ単に最高の燻製肉と美味しいサイドディッシュだけを味わいたいなら、パピーズとボガーズの姉妹店であるアダムズスモークハウス(Adam’s Smokehouse)をお試しください。そしてセントルイスを発つ前には、必ず街の名前を冠した料理である セントルイス・スタイル・リブもお忘れなく。これはポークスペアリブを小さな長方形に切り分けた料理です。最も美味しい店の 1 つは ミス・ピギーズ・スモークハウス(Ms. Piggies’ Smokehouse)で、ここではリラックスして気軽に料理をオーダーできます。 その後は、次のケンタッキー州でバーベキューにまたどのような独自の味わいが加えられているかを楽しみにしてください。

  • 330キロメートル
    車で 3 時間

  • マトンやバーグーだけではない
    ケンタッキー州オーエンズボロ

    世界のマトンの中心地として知られ家族連れに優しくブルーグラス音楽のメッカでもあるオーエンズボロでは、ぜひ薄切りや裂いたマトンを「バーグー」という濃い肉入りシチューとともにお試しください。 街の反対側にあるムーンライト・バーベキュー・イン(Moonlite Bar-B-Que Inn)では、ケンタッキー州の極上の伝統に従ってマトンをカスタム設計の燻製器で最大 18 時間ほどかけて調理しています。 その他のお勧めメニューにはビーフブリスケットやボストンバットなどがあります。 この店は早朝 9 時から営業しているため、試しにここでいつもと違った朝食をとってからその後ルイビルへと出発するのもおすすめです。

  • 174キロメートル
    車で 2 時間

  • ケンタッキー州ルイビルで
    バーボン、ビール、ブリスケットを堪能

    ルイビルに到着するとこの街では「B」で始まる名物がバーベキューだけではないことがわかります。この街はにぎやかなケンタッキーダービーの本拠地であり、バーボン、ビール、そしてブリスケットでも有名です。 これらすべてを 1 ヵ所に集めたダウン・ワン・バーボン・バー・アンド・レストラン(Down One Bourbon Bar & Restaurant)のような場所では、160 種類のバーボンから好きなものを選んで味わいながらゴルゴンゾーラチーズを詰めたナツメヤシのベーコン巻きや国内でも最高のバーベキューサンドイッチの 1 つと言われる有名な 3 匹の子豚サンドイッチも楽しむことができます。 カジュアルな雰囲気の中で最高のビールと肉料理を味わうならフランクフォート・アベニュー・ビール・ディーポ(Frankfort Avenue Beer Depot)にお立ち寄りください。この店にはリブやサンドイッチ、サイドディッシュなど味わい豊かな料理が取り揃えられており、さらに無料でミニゴルフも楽しめます。 また、ママズ・マスタード・ピクルス・アンド・バーベキュー(Momma’s Mustard, Pickles & BBQ)に足を伸ばせばカンザスシティスタイルのバーベキューが文字通りオーナーの母親によるレシピで作られたマスタードやピクルスとともに用意されています。 バーベキュー以外の料理を試したければハンマーヘッズ(Hammerheads)に向かうとよいでしょう。チキンやワッフル、鴨の脂で揚げたダック・ファット・フライ、ポークベリー・ベイクドビーンズ、スモーク・チェダー・グリッツ・ケーキなども楽しめます。 またブルーグラス・ブルーイング・カンパニー(Bluegrass Brewing Company)やアゲンスト・ザ・グレイン(Against the Grain)では、ルイビルでも最高の地元産ビールを味わうことができます。どうぞ運転する前には必ず十分な消化の時間を取ってください。 それからルイビル国際航空を出発しましょう。 次にお腹が空くまでには、かなり時間がかかると思います!

Food & Drinkin Tennessee, and Kentucky

ウィスキーとカクテルWhiskey and Cocktails

バーボンやテネシー・ウィスキーも米国の特徴ある飲み物です。ケンタッキー州の競馬場など格式ある場で飲まれるミント・ジュレップはバーボン・ウィスキーをベースにミント・リキュールとガムシロップと炭酸を加え、すりつぶしたフレッシュ・ミントの葉をいれて作るその名を知られたカクテルです。ミントの爽やかな香りと喉越しはべーべキューにもピッタリです。オレンジ、グレープフルーツ、レモン、スイカと蒸留酒+炭酸の組み合わせもアメリカの代表的なカクテルです。一方、アメリカ国内の蒸留所で作られるトレンディなクラフト・ウィスキーやウォッカ、ラムが流行しています。ボトルデザインの斬新さもあり新しいセンスの飲み物として若い世代の指示を受けています。もちろんソフトドリンクの種類も豊富。アメリカではリフレッシュメンツと呼ばれBBQには欠かせません。

Food & Drinkin Hawaii

デザートDessert

ハワイのパパイヤ、カリフォルニアのブドウなど、アメリカでは種類の豊富なフルーツに加え、チーズはもちろん農耕な乳製品を使ったチーズケーキやアイスクリームが多種類日本に輸入されています。ドライフルーツやナッツ、スナックも、アメリカの味として、BBQの会話を弾ませるデザートになります。

Food & Drinkin Hawaii

ホールフーズWhole Foods

栄養価の高いポテトや穀物もBBQに欠かせません。揚げたてのフライドポテトやライス料理もアメリカで人気のサイド・メニューです。穀物アレルギーの方にはソルガムというグルテンを含まない穀物で作ったパンケーキやワッフルが人気です。アメリカにはBBQの栄養バランスを高めるための食材が豊富にあります。

American Gourmet Style

グレート・アメリカン・
バーベキュー

Great American Barbecue

バーべキュー(BBQ) Barbecue

アメリカの生活と密着したバーべキュー(BBQ)の歴史は建国前の1697年から記録にあり、大統領になる以前のジョージ・ワシントンが1769年アレキサンドリアでのバービキュー(barbicue=当時のつづり)に参加したという記録があります。開拓の歴史と共にBBQは全米に広がり全米各州で多彩な地域色を見せています。中でも米国南部14州は現在でもBBQへの影響力が大きな地域で、全米で人気トップ100のバーベキュー・レストランの内約70店がこの14州に含まれています。南部以外のレストランであっても全米で本格的なBBQが食べられることはいうまでもありません。
このページでは、米国バーベキューの真髄をご紹介しより深いアメリカン・バーベキューの世界があることを知っていただけます。これからご紹介するBBQ(バーベキュー)はステーキやアウトドア料理とは趣を別にし、アメリカ人の思い入れ籠る調理方法です。BBQの基本はブリスケット、チャックロール、フランクなどのお腹に近い比較的硬く安価な部位を利用します。全米でのBBQの共通点は、スロー・クックにより硬い部位のお肉を素晴らしく柔らかく調理する点です。スロー・クックは文字通り時間をかけた調理で、お肉を直火にかけず遠火によるホット・スモーク(燻製)で間接調理します。スモークの温度が華氏120~180度(摂氏49~82℃)かそれ以上の温度かで調理方法が区分けされ、調理には一時間から一昼夜を要します。どちらも表面をこんがりと焼きあげるもののその内側はジューシーさ残す絶妙な焼加減になります。ちなみに温度が華氏120度(49℃)より低い温度で調理する場合数日間以上を要し、コールド・スモークと呼ばれサラミや生ハムを含む長期貯蔵の可能な保存食品になります。

燃料には好みの薪を使うのが本格的ですが炭を使うこともできます。その際も一緒にウッド・チップ(燻製用木片)を燃やします。ウッド・チップの種類によってスモークの色と香りが変わります。ウッド(樹の種類)は肉の次に大事な食材とも呼ばれるほどアメリカのBBQの重要な要素になります。ヒッコリー、メスキート、オークなどの広葉樹はより強い香りと味をお肉に与えるためビーフやポークに使われます。一方、メープル、アルダーや果樹を使うとよりマイルドで甘い香りと味になり、チキンやターキー、シーフードに良く用いられます。南部ではサッサフラス(ルートビアの主香料)のウッド・チップも使われ特徴のある香りをBBQに加えています。お肉が直火に近く比較的短時間で焼き上げる場合も燻製の香りはBBQの重要な特徴となります。短い調理時間でもしっかりとスモークの香りを加えたり遠火の温度を保つためにBBQグリルに蓋がついていることはとても重要なことなのです。

芸術的様式のアメリカ料理

アメリカ全土で親しまれているバーベキュー料理には、地域によっていくつものおいしいバリエーションがあります。
アメリカ人に好みを尋ねれば誰でも、人によっては信仰に近い情熱を込めて自分が好きなバーベキューのタイプについて語ってくれることでしょう。

  • スタイルはお好みで

    Food & Drinkin Missouri, Tennessee, Texas, North Carolina, and South Carolina

    チャックワゴンディナーで、カウボーイスタイルの食事を楽しみましょう。

    バーベキューの基本的な定義は一般的に「炎の上でゆっくりと燻された肉」とされていますが、中西部、南東部、南西部の各地域(ミズーリ州カンザスシティ、テネシー州メンフィス、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、テキサス州)では肉の種類や調理方法を巡る激しい議論やコンテストで火花が散っています。

    南東部と西部では多くの州で芸術の域に達したバーベキューを味わえます。ソースをかけたものやスパイスを擦り込んだものまで、バリエーションは様々です。

    実際、これらの「バーベキューの都」は激しいバーベキューの戦いで盛り上がっていて、カンザスシティのザ BBQ シャック(The BBQ Shack)、テキサス州ダラスのピーカンロッジ(Pecan Lodge)、ノースカロライナ州ゴールズバラのウィルバーズバーベキュー(Wilber’s Barbecue)などのように、優秀な成績を残したチームが人気レストランを立ち上げることもあります。各地域で地元の人にお気に入りを尋ねて素敵なお店をぜひ探してみてください。自分の勘だけを頼りにするのも楽しいことです。立ちのぼる煙や煤で黒くなった壁、そして何よりもおいしそうな匂いが手がかりになります。

    完璧な焼き具合の肉

  • バーベキューの都を訪問

    Food & Drinkin Missouri, Tennessee, Texas, North Carolina, South Carolina, and Kansas

    カンザス州とミズーリ州をまたぐカンザスシティでは、バーベキューは、果物の木や広葉樹でスモークした牛のブリスケットやブリスケットをスライスした後に残る端の部分である「バーントエンド」(焼き上げられて香ばしくカリカリに焦げた外側の皮)を意味します。カンザスシティのバーベキューレストランではリブやプルドポークサンドイッチなどバリエーション豊かな豚肉料理も楽しめます。 肉の種類が豊富であるのとは対照的に、ソースは酢とトマトをブレンドして香辛料を効かせた甘辛いものが定番になっています。

    テキサス州のバーベキューはこの土地の牧場文化に敬意を表したカウボーイスタイルで、ソースよりも肉を重視します。 皿の上に載せられる前の肉は、骨からはがれ落ちるまで天然の薪の上でゆっくりと調理されます。すぐ近くのメキシコの食文化の影響を受けているこの州では、牛のブリスケットのみじん切りやスライスにハラペーニョとチェダーチーズを詰め込んだ手作りのスモークビーフソーセージが添えられていることも珍しくありません。

    ノースカロライナ州とサウスカロライナ州の全域では、シェフは、ピーカンやオークなどの広葉樹を並べたピットでじっくりと火を通す伝統的な方法で豚肉を調理します。ソースは地域によって様々で、ノースカロライナ州西側では甘いブレンドのトマトソース、東側ではコショウの利いたビネガーソース、サウスカロライナ州ではマスタードベースのソースが一般的です。 付け合せにコールスローが添えられることもあります。

    テネシー州メンフィスでも豚のバーベキューが一般的です。チャールズ・ベルゴズ・ランデヴー(Charles Vergos’ Rendezvous)で誰もが注文するリブの炭焼きの大皿もおすすめですが町に 100 近くあるバーベキューレストランがこぞって提供しているポークサンドイッチは必ず食べておきたいメニューです。これらのレストランではスモークしたプルドポークやチョップドポークを挟み込んだサンドイッチロールが積み上げられている様子が目を引きます。サンドイッチにはバークと呼ばれるカリカリの皮の破片が散りばめられ、甘いトマトソースとコールスローが添えられています。

    ブリスケットとおいしそうなサイドディッシュ

  • アメリカ旅行でおいしいBBQに出会う

    Food & Drinkin Missouri, Texas

    カンザスシティのストックヤーズ地区では、9~10 月にワールド・シリーズ・オブ・バーベキュー(World Series of Barbecue)が開かれます。バーベキュー料理の屋台や、500 チームが参加するコンテストを楽しんで頂けます。
    テキサス州ロックハートではスミッティーズマーケット(Smitty’s Market)の行列にぜひ並んでみてください。燻製器から有名なブリスケットやソーセージを取り出して渡してくれる炭職人との触れ合いが楽しむことができます。

かぶりつきたくなる6つのフェスティバル

アメリカ人にとってのバーベキューは、じっくり時間をかけて調理する肉料理という以上の意味があります。バーベキュー自体が 1 つのイベントであり、社会的な行事なのです。
アメリカが国家誕生の地である東海岸から西部へとその範囲を拡大するにつれて社会に根付いたバーベキューという文化も西へと広がってゆきました。地域ごとに独自のバーベキューのスタイルが発展すると互いにライバル意識が芽生え、1959 年にはバーベキューの公式な料理コンテストが初めて開催されるに至りました。その会場となったのはハワイで、ハワイがアメリカの州になってまだ数ヵ月後のことでした。カイザーフォイル料理コンテスト(Kaiser Foil Cook-Off)の最優秀賞獲得者は「グランド・ナショナル・クックアウト・チャンピオン」の称号を与えられると同時に 10,000 ドルの賞金を手にしました。現在でも、料理コンテスト、フェスティバル、ツアーなど、バーベキューをテーマにしたイベントがアメリカ中で毎年多数開催されています。バラエティ豊かなバーベキューのイベントや料理を味わっていただけるよう、こちらの記事ではぜひ足を運んでみたい 6つのフェスティバルをご紹介します。


  • ジャック・ダニエルズ世界チャンピオンシップ・
    インビテーショナル・バーベキュー

    Food & Drinkin Tennessee

    毎年恒例のジャック・ダニエルズ世界チャンピオンシップ・インビテーショナル・バーベキュー(Jack Daniel’s World Championship Invitational Barbecue)には 100 近くのバーベキューチームが参加して、24 時間もかからないうちに約 1,770 キログラムの肉を焼いてバーベキューの腕前を競います。また毎年約 25,000 人の見学者が集まり、チキン、ポーク、リブ、豚の肩肉、牛の肩バラ肉、デザート、調理人のチョイスとジャック・ダニエル・ソースといった 7 つのカテゴリーの勝負のゆくえを見守ります。

    コンテストが終わったらバーベキューを買い込んで生演奏をお楽しみいただけます。さらに調理やグリルの実演、カウンティ・ドッグ・コンテスト、冷凍した豚の肩肉でピンを倒すバットボーリング、ふれあい動物園などのアクティビティのほか、蒸留所ツアーに参加することもできます。


  • テキサス・マンスリーズ BBQ フェスト

    Food & Drinkin Texas

    テキサス州の州都オースティンで開催されるテキサス・マンスリーズ BBQ フェスト(Texas Monthly’s BBQ Fest/略称 TMBBQ Fest)の魅力は、このイベントに集まる名店の数々。グラナリー・キュー・アンド・ブルー(Granary ’Cue and Brew)など、テキサス州が誇るバーベキューレストラン 50 店が招待されその腕前を披露します。スパイシーソーセージ、リブ、ブリスケットなど、各店自慢の一番人気の肉料理を味わえるだけでなく、生演奏、ビール、見たことがないような量のバーベキューを満喫することができます。


  • ビア・バーボン・アンド・
    バーベキュー・フェスティバル

    Food & Drinkin New York

    毎年恒例のこのイベントの入場券にはお土産用のグラスが 1 個ついていて会場ではこのグラスでビールやバーボンを好きなだけ飲むことができます。またテイスティングシアター(Tasting Theater)では、バーベキュー、ビール作り、ウィスキー作りそれぞれの分野の達人が登場するセミナーに参加することもできます。豚の丸焼きの肉を使ったプルドポークを味わえる「シュライン・オブ・スワイン(Shrine of Swine)」も外せない一品です。もちろん、プルドポーク、ブリスケット、リブといったバーベキューの人気メニューを買い求めることもできます。

    バーベキューコンテストで肉を焼くピットマスター


  • インターナショナル・アンド・
    バーベキュー・フェスティバル

    Food & Drinkin Kentucky

    毎年開催されるインターナショナル・バーベキュー・フェスティバル(International Bar-B-Q Festival)は 1979 年以来ずっと 5 月の 2 週目に開催されています。このフェスティバルでは市長杯の獲得を目指してバーベキューの戦いを繰り広げている調理チームを横目に、様々な種類のバーベキューを味わうことができます。アートや工芸品、パイ大食いコンテスト、樽投げ、バーグー(屋外で作るこの土地伝統の肉入りシチュー料理)作りなどのイベントも見逃せません。


  • ジャイアント・ナショナル・
    キャピタル・バーベキュー・バトル

    Food & Drinkin Washington D.C.

    このイベントにはワシントン D.C. 周辺はもとよりアメリカ中から人気バーベキューレストランが集まりその腕前を競い合います。ジャイアント・ナショナル・キャピタル・バーベキュー・バトル(Giant National Capital Barbecue Battle)は有名シェフとの出会い、バーベキューの試食、音楽、体験型のアクティビティ、料理の実演が魅力のイベントです。


  • W.C.ハンディ・ブルース&
    バーベキュー・フェスティバル

    Food & Drinkin Kentucky

    毎年開催される W.C.ハンディ・ブルース&バーベキュー・フェスティバル(W.C. Handy Blues & Barbecue Festival)はアメリカ国内最大規模を誇る参加無料の音楽フェスティバルです。フェスティバルにはアメリカ中から集まった一流のブルースミュージシャンが登場するほか、初日に行われる「テイスト・オブ・ヘンダーソン・バーベキュー(Taste of Henderson Barbecue)」では地元のバーベキューチームが焼いて販売するマトン、ポーク、チキン、リブの絶品のバーベキューを味わうことができます。フェスティバルの名前は「ブルースの父」ウィリアム・クリストファー・ハンディにちなんでつけられました。

地ビールとワインLocal Beer and Wine

アメリカンBBQといえばビールとワインの組み合わせが抜群な愛称をもっています。アメリカには2,300社以上の地ビール醸造所があり、IPA(インディアン・ペール・エール)をはじめ特徴豊かな地ビールが楽しめます。全米地ビールコンテストも開催され、品質・人気ともに毎年高まっています。日本に輸入される地ビールもブランド、数量共に増えており、日本にいながらにしてアメリカと同じ味と喉越しがお楽しみいただけます。ワインは全米50州で作られており、手軽なテーブルワインから上級ワインまでバラエティー豊かです。カリフォルニアワインをはじめとする西海岸やニューヨーク周辺の東海岸では世界的な名声を得たワインが多数あり、米国でも入手し難いワインがあるほどです。高品質なワインは年々増え、バーベキューに欠かせない人気を得ています。

バーベキューと醸造ビールの旅Barbecue and Brewed Beer Trip

Food & Drinkin Missouri, and Kentucky
  • 南東部の最高の味わいを求めて

    テキサス州、南北カロライナ両州、そしてテネシー州はいずれも、アメリカ最高のバーベキューの拠点だと自負するかもしれませんが、やはりミズーリ州とケンタッキー州の美味しい店で体験できるスモーキーな風味と絶品の肉料理も捨てがたく。 ここではおそらく初めてのマトン(羊肉)を味わえるだけでなく、運が良ければ大きなスヌート(豚の鼻)も試すことができます。 冷たい醸造ビールで流し込めば、ビールとバーベキューなら中西部に行けと言われる理由がわかると思うのです。

  • ミズーリ州インディペンデンス市:
    小さな街の大きな味わい

    カンザスシティからわずか 16 キロメートル東に位置する由緒あるインディペンデンス市は、セントルイスに向かう道中でランチに立ち寄るには うってつけの場所です。 ここには手頃な素晴らしいバーベキューの店が軒を連ねています。 ア・リトル・バーベキュー・ジョイント(A Little BBQ Joint)でスモークミートローフや南部のプルドポークを楽しんだり、カンザスシティエリアのスポットとして人気の KC スモークハウスバーベキュー(KC Smokehouse Bar-B-Que)の支店では、スイート・コーン・ナゲット、ポテトスキン、ビーフリブ、ポークスペアリブ、骨付きチキンやバーントエンドを味わいながらくつろぐことができます。 さらにバンダナズバーベキュー(Bandana’s Bar-B-Q)では、ポーク、ビーフ、チキン、リブなどを本物の木材による燻製器で 14 時間もかけて焼き上げており、厳選された硬材が独特のスモークの風味を醸し出しています。 そして次の目的地スプリングフィールドでは、さらに多くの美味しい料理が待ち受けています。

  • 273キロメートル
    車で 3 時間

  • ミズーリ州スプリングフィールドの
    本場アメリカ式バーベキュー

    アメリカ中部地域にあるスプリングフィールドはオザーク高原の女王の街(Queen City of the Ozarks)、またルート 66 誕生の地(Birthplace of Route 66)とも呼ばれており、巨大小売店バス・プロ・ショップ「アウトドアワールド」(Bass Pro Shops Outdoor World)の本店があるほかなんといっても美味しいバーベキューが人気です。 小さな建物の窓に「美味しい料理(Good Food)」とだけ書かれているパピーズプレイス(Pappy’s Place)はことによると見過ごされてしまうかもしれません。 でもこの地元で人気の店には素晴らしいプルドポークがあり、冷えたバドワイザーで流し込むと最高です。 ハイズマン賞の受賞者ビリー・シムズが開いた店であるビリー・シムズ・バーベキュー(Billy Sims Barbecue)では、ランニング・バック・リブ・ディナー、トリプル 20 プルドポーク、ハイズマンサンドウィッチなどアメリカンフットボールの用語にちなんださまざまな料理を注文できます。 またシティ・ブッチャー・アンド・バーベキュー(City Butcher and Barbecue)はテキサス式のバーベキューメニューで人気を博しています。 この店のブリスケット、バーントエンド、そしてポークベリーには熱狂的なファンがいます。 ピクルスのバーもあり、手作りソーセージ、パテ、カモのパストラミ、その他の珍味を含む肉料理もオーダーできます。 この店は先着順で、お肉がなくなればそれまでなのでぜひ早めに到着するように。 自分好みのさまざまなソースやサイドディッシュを探すなら受賞歴のあるホール・ホグ・カフェ(Whole Hog Café)がよいでしょう。ここには 6 種類のソース(カウンターにだけ置いてあるボルケーノソースも入れれば 7 種類)が用意されており、チーズ掛けコーンやポテトサラダも有名です。 次の目的地であるセント ルイスはここから数時間かかるため到着までにまた十分お腹を空かせられることです。

  • 348キロメートル
    車で 4 時間

  • 風味と甘さが調和する ミズーリ州セントルイス

    象徴的なゲートウェイアーチとルート 66 で知られるセント ルイスでは、バーベキューの風味の豊かさと奥深さに驚くことと思われます。 スイートアップルとチェリーウッドの材木を使い 14 時間かけて燻製される香辛料をすり込んだドライラブのリブ料理で全国的に有名なパピーズスモークハウス(Pappy’s Smokehouse)のような店では、味覚が魅了されることうけあいです。 この店ではフリトスのコーンチップにお好みのバーベキュー肉、ベークドビーンズ、チェダーチーズとオニオンを載せたパピーズ・フリト・パイ(Pappy’s Frito Pie)などの料理を目当てにやってくる人々の行列が入り口の外まで続いています。 姉妹店のボガーツスモークハウス(Bogart’s Smokehouse)もさまざまな美味しい肉料理やサイドディッシュを甘くスモーキーなカンザスシティスタイルのスイート・ミーガン・アン(Sweet Maegan Ann)などのオリジナルソースを添えて提供しています。 ただ単に最高の燻製肉と美味しいサイドディッシュだけを味わいたいなら、パピーズとボガーズの姉妹店であるアダムズスモークハウス(Adam’s Smokehouse)をお試しください。そしてセントルイスを発つ前には、必ず街の名前を冠した料理である セントルイス・スタイル・リブもお忘れなく。これはポークスペアリブを小さな長方形に切り分けた料理です。最も美味しい店の 1 つは ミス・ピギーズ・スモークハウス(Ms. Piggies’ Smokehouse)で、ここではリラックスして気軽に料理をオーダーできます。 その後は、次のケンタッキー州でバーベキューにまたどのような独自の味わいが加えられているかを楽しみにしてください。

  • 330キロメートル
    車で 3 時間

  • マトンやバーグーだけではない
    ケンタッキー州オーエンズボロ

    世界のマトンの中心地として知られ家族連れに優しくブルーグラス音楽のメッカでもあるオーエンズボロでは、ぜひ薄切りや裂いたマトンを「バーグー」という濃い肉入りシチューとともにお試しください。 街の反対側にあるムーンライト・バーベキュー・イン(Moonlite Bar-B-Que Inn)では、ケンタッキー州の極上の伝統に従ってマトンをカスタム設計の燻製器で最大 18 時間ほどかけて調理しています。 その他のお勧めメニューにはビーフブリスケットやボストンバットなどがあります。 この店は早朝 9 時から営業しているため、試しにここでいつもと違った朝食をとってからその後ルイビルへと出発するのもおすすめです。

  • 174キロメートル
    車で 2 時間

  • ケンタッキー州ルイビルで
    バーボン、ビール、ブリスケットを堪能

    ルイビルに到着するとこの街では「B」で始まる名物がバーベキューだけではないことがわかります。この街はにぎやかなケンタッキーダービーの本拠地であり、バーボン、ビール、そしてブリスケットでも有名です。 これらすべてを 1 ヵ所に集めたダウン・ワン・バーボン・バー・アンド・レストラン(Down One Bourbon Bar & Restaurant)のような場所では、160 種類のバーボンから好きなものを選んで味わいながらゴルゴンゾーラチーズを詰めたナツメヤシのベーコン巻きや国内でも最高のバーベキューサンドイッチの 1 つと言われる有名な 3 匹の子豚サンドイッチも楽しむことができます。 カジュアルな雰囲気の中で最高のビールと肉料理を味わうならフランクフォート・アベニュー・ビール・ディーポ(Frankfort Avenue Beer Depot)にお立ち寄りください。この店にはリブやサンドイッチ、サイドディッシュなど味わい豊かな料理が取り揃えられており、さらに無料でミニゴルフも楽しめます。 また、ママズ・マスタード・ピクルス・アンド・バーベキュー(Momma’s Mustard, Pickles & BBQ)に足を伸ばせばカンザスシティスタイルのバーベキューが文字通りオーナーの母親によるレシピで作られたマスタードやピクルスとともに用意されています。 バーベキュー以外の料理を試したければハンマーヘッズ(Hammerheads)に向かうとよいでしょう。チキンやワッフル、鴨の脂で揚げたダック・ファット・フライ、ポークベリー・ベイクドビーンズ、スモーク・チェダー・グリッツ・ケーキなども楽しめます。 またブルーグラス・ブルーイング・カンパニー(Bluegrass Brewing Company)やアゲンスト・ザ・グレイン(Against the Grain)では、ルイビルでも最高の地元産ビールを味わうことができます。どうぞ運転する前には必ず十分な消化の時間を取ってください。 それからルイビル国際航空を出発しましょう。 次にお腹が空くまでには、かなり時間がかかると思います!

ウィスキーとカクテルWhiskey and Cocktails

Food & Drinkin Tennessee, and Kentucky

バーボンやテネシー・ウィスキーも米国の特徴ある飲み物です。ケンタッキー州の競馬場など格式ある場で飲まれるミント・ジュレップはバーボン・ウィスキーをベースにミント・リキュールとガムシロップと炭酸を加え、すりつぶしたフレッシュ・ミントの葉をいれて作るその名を知られたカクテルです。ミントの爽やかな香りと喉越しはべーべキューにもピッタリです。オレンジ、グレープフルーツ、レモン、スイカと蒸留酒+炭酸の組み合わせもアメリカの代表的なカクテルです。一方、アメリカ国内の蒸留所で作られるトレンディなクラフト・ウィスキーやウォッカ、ラムが流行しています。ボトルデザインの斬新さもあり新しいセンスの飲み物として若い世代の指示を受けています。もちろんソフトドリンクの種類も豊富。アメリカではリフレッシュメンツと呼ばれBBQには欠かせません。

デザートDessert

Food & Drinkin Hawaii

ハワイのパパイヤ、カリフォルニアのブドウなど、アメリカでは種類の豊富なフルーツに加え、チーズはもちろん農耕な乳製品を使ったチーズケーキやアイスクリームが多種類日本に輸入されています。ドライフルーツやナッツ、スナックも、アメリカの味として、BBQの会話を弾ませるデザートになります。

ホールフーズWhole Foods

Food & Drinkin Hawaii

栄養価の高いポテトや穀物もBBQに欠かせません。揚げたてのフライドポテトやライス料理もアメリカで人気のサイド・メニューです。穀物アレルギーの方にはソルガムというグルテンを含まない穀物で作ったパンケーキやワッフルが人気です。アメリカにはBBQの栄養バランスを高めるための食材が豊富にあります。