オランダ リリー


The Eating Style
The Netherlands Food Style

大使館の庭を抜けると
そこはリリー(百合)の世界


2023年10月20日(金)
オランダ大使公邸にて
テオ・ペータース
駐日オランダ王国大使館
代理大使主催
リリープロモーションジャパン
創設12周年記念立食昼食会
行ってきました。



歓迎の辞
オランダ王国大使館
代理大使 テオ・ペータース 氏

オランダ王国大使館
代理大使 テオ・ペータース氏

ご来場の皆様、オランダ王国大使館代理大使のテオ・ペータースと申します。本日、日本各地から、そしてオランダからご参集いただき、デニーズ・ルッツ農務参事官共々、心より歓迎申し上げます。
ありがたいことに長く続いたコロナが収まり、大勢で一堂に会することに支障がなくなりました。ユリのサプライチェーンに関わる関係者の皆様がこうして直接交流する機会がもてることは素晴らしいことです。わたくしもまた、見事な秋晴れに恵まれた今日この日に、美しい花々に彩られたオランダ大使公邸で開催されるこの席に連なることができ、大変うれしく思っております。

まずは、オランダ王国花き球根・苗木防疫協会「アントス」の極東輸出グループ代表、ヤン・デ・ビット様ならびにオランダの球根輸出業者の皆様、このお祝いの日に、はるばるオランダからようこそお越しくださいました。
続きまして、日本花き生産協会、球根・切り花部会長の豊島正人様を初め、国内各地から足をお運びいただいた日本の皆様のお越しを心より歓迎申し上げます。

さて、今日は「リリープロモーション」が2024年に創設12周年を祝賀するためにお集まりいただいています。2024年は多くの点においてユニークな年です。うるう年でもありますし、オリンピックが開催される年でもあります。そして来年の干支は「辰(たつ)」です。辰、すなわちドラゴンのシンボルは、限りなくエネルギッシュで活気にあふれていることです。ですからこのパワフルな辰年に、どのようなユリのプロモーション活動が予定されているのか今から楽しみにしております。

皆様もご存じのとおり、リリー・プロモーション・ジャパンの活動はとどまることなく行われています。コロナ禍においても、様々なイベントが精力的に展開されてきました。ユリの華麗かつ壮大な美しさを余すことなく伝える電子書籍が二冊も発行されました。また、ここ大使公邸において新種のユリの命名式が二度にわたり開催されました。
2020年の命名式では、スピードスケートの金メダリストの小平奈緒選手を称え、明るいオレンジ色のユリが「コダイラ」と命名されました。オレンジ色はオランダのシンボルからでもあります。「コダイラ」の切り花は、2022年に日本国内での販売が開始されました。
そして同じ年に、同じく両国でその名を馳せる小野伸二選手に敬意を表し、新品種を「Shinji Ono」 と命名しました。
小野選手はオランダのクラブチーム「フェイエノールト」に所属していた、2002年にチームをUEFAカップ優勝に導いた立役者です。「Shinji Ono」の名前を冠するユリの色は赤です。赤は、フェイエノールトのユニフォームの上着の色です。
もう一つ面白い事がありました!
昨年の「Shinji Ono」の命名式の後、なんと、フェイエノールトが昨シーズンのエールディビジで優勝に輝いたのです。
命名式と優勝、この二つを結び付ける何かがあるはずです。それは、フラワーパワーに他なりません。
「Shinji Ono」の切り花の国内販売は2024年に開始される予定であり、2024年が素晴らしいことであるもう一つの理由です。
日本のスポーツ界におけるドラゴン的存在である小平選手、小野選手にはそれぞれのお名前が冠された美しいユリの花そして今後の活動を通してこれからも日本とオランダの架け橋になってほしいと願う次第です。

ここで簡単に2025年に開催される関西大阪万博についてお知らせがあります。今週、本国から、オランダが、万博にパビリオンを出展すると正式に決定されたとの朗報が入りました。これはお祝い事であり、先ほど、2024年は特別な年と申し上げましたが、2025年もまた格別な年になるでしょう。

最後となりましたが、常々、大使館業務にご協力いただいているリリー・プロモーション・ジャパンの代表、金藤いさお氏と、コーディネーターであるレン・オークメード氏の日頃のご厚情にお礼申し上げます。今日、大使公邸は、リリープロモーションのドラゴン的存在であるお二人のおかげで見事なユリの装飾であふれています。
2024年、2025年、そして末永く皆さまのビジネスが発展しますことを祈願し、私の挨拶に変えさせていただきます。


ご来賓ご挨拶
アントス
(オランダ王国花き球根・苗木貿易協会)
オランダ極東輸出グループ代表
ヤン・デ・ビット氏

ヤン・デ・ウィット氏

駐日オランダ王国臨時代理大使のテオ・ピータース様、ご列席の皆様、ロイヤルアントスを代表し、皆様を心より歓迎いたします。
ユリ産業界として、私たちは大変な課題に直面しています。

 1. 気候変動:世界中で異常気象が続いている
 2. 社会の発展:切花の目的と持続可能性の問題
 3. 政府の政策: EU/オランダの厳しい農業・園芸規制
 4. 国際政治情勢:世界の戦争や情勢不安は、我々の業界を助けてはくれない
 5. 不確実な経済状況:為替レート、金利

花は人々に喜びを与えるべきものであります。日本においても容易なことではありませんがより良いものにしていきたいと願っています。

オークションやアンバサダーの皆様には、私たちの業界にとって大変重要な役割を担っていただいていることに感謝の意を表したいと思います。
日本へのゆりの球根の輸出数は、まだ少し減少しています、
リリー・アンバサダーがいなければ、私たちのビジネスにとって有利な市場状況ではなかったと確信しています。リリー・プロモーション・ジャパンのキャンペーンは、リリー・アンバサダーによってまかなわれています。
リリー・プロモーション・ジャパンのキャンペーンは、ユリ球根の輸出業者と輸入業者によって均等に資金提供されています。オランダだけでなく、チリ、ニュージーランド、フランスからの参加もあり、チリ代表を心から歓迎いたします。
とりあえず、2023年に向けてより良い時間が過ごせることを祈念して、私の挨拶を終わります。ご清聴ありがとうございました。

お知らせ

我々はデシマ・ビジネス・アワード2022の “Well Established “(しっかりと確立されている)部門を受賞したことを誇りに思います。
この最も名誉ある賞は、2023年3月16日、東京のオークラホテルにおいて、リーシェ・シュライネマッハーオランダ対外貿易・開発協力大臣によって授与されました。
2000年以来、在日オランダ商工会議所(NCCJ)は2年に1度、日本市場におけるオランダ企業の目覚ましい業績を称え、「デシマ・ビジネス・アワード」を授与している。オランダにルーツを持ち、日本でリーダー的存在として活躍し、日本社会に付加価値を与えている企業には、この名誉ある賞を受賞するチャンスがあります。
*これまでの受賞企業には、ASML(半導体製造装置メーカー)、フィリップス(ヘルスケア製品・医療関連機器を中心とする電気機器関連機器メーカー)、ランスタッド(総合人材サービス企業)、DSM(総合化学メーカー)、ディック・ブルーナ(ミッフィーの生みの親として知られるグラフィックデザイナー)、ING(総合金融機関)、エルゼビア(国際的な出版社)、エイゴン(保険会社)などがあります。ヤン・デ・ウィット氏は、農業部門からの初の受賞者である。


記念発表
「ユリの香りの魅力を伝える」
農研機構 野菜花き研究部門グループ長補佐
大久保 直美 氏


講演「ユリとワインのマリアージュ」
(有)フラワーガーデン ワインエキスパート
小澤 環綺 氏

小澤 環綺氏


立食昼食会へ

乾杯のご発声
一般社団法人 日本花き生産協会
球根・切花部会長
豊島正人 氏


立食昼食会にて /
大使館専属シェフによる料理

オランダ大使館専属料理人
フィンマン・リチャード氏


閉会の辞
オランダ王国大使館 農務参事官
デニーズ・ルッツ 氏

オランダ王国大使館
農務参事官 デニーズ・ルッツ 氏

皆様、宴も酣(たけなわ)のところ、そろそろお開きの時間となりました。本日は、日本とオランダのユリのサプライチェーンの関係者が、年に一度10月にオランダ大使公邸に一堂に会するこの伝統行事に、日本国内各地から、そして遥々オランダからご出席いただき、ありがとうございました。
本日のイベントの目的は、各種キャンペーンを展開し、オランダ花卉業界の日本国内での存在感を強化し、オランダのユリの球根と切花の販売拡大の原動力として活躍するリリープロモーション・ジャパンの創設12周年を祝うことです。
日本では、干支(えと)が示すように、12年を一つのサイクルとみなします。今日、皆さまと新しいサイクルが始まる記念すべき瞬間を共有することができました。
さきほど、特別企画として「ユリの香り」「ユリと白ワインとのマリアージュ」についてたいへん興味深いご講演を拝聴しました。これからも、このような形で、ユリの持つ多種多様な魅力を発信し、さらにオランダ産ユリの魅力を日本の消費者に切に伝えていただきたいと願います。

ユリの良さ、それは、愛でて楽しむことだけではなく、私たちの暮らしを楽しく彩る“花の力”を持っていることです。花の力は絶大です。私どもオランダ大使館においても、花は、両国の人々を繋ぐ重要な役割を果たしています。毎年春、オランダ産チューリップが満開を迎えるころ、大使公邸庭園にそれは多くのお客様が鑑賞に訪れます。
最後となりましたが、テオ・ペータース代理大使と農務部職員ともども、この記念すべき節目を一緒に祝ってくださった皆様に厚くお礼申し上げます。そして、数々のユリ命名式、e-Lovelily刊行、そして今回のゆりことカルタ等、インスピレーションに溢れた企画を生み出し、弛まずご尽力されているリリープロモーションジャパンに特別に感謝の意を表し、私の挨拶に変えさせていただきます。


様々な種類のリリー(百合たち)の存在を
初めて知りました、色の違いや花びらの形まで。
(八重の花びらまであるのです。)
花の世界は本当に素晴らしく。
香りも楽しむことができるリリーに
料理とともに味わい尽くしました。


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