Canadian Food Style Vol.63
前回のVol.59、アイルランド移民と共にやってきた、St. Patrick’s Dayとポテトの話 / カナダの外交官(リサさん)より、はこちらに。
Canadian Food Style
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カナダの外交官(リサさん)より、
CPTPPに寄せて
桜が咲く4月は、何か新しいことに挑戦するのにぴったりの季節です。
新鮮な気持ちになれる春の訪れに合わせて、日本向け輸出に挑戦するカナダの食品会社もあります。
カナダ国内ではしっとりソフトな食感のクッキーでよく知られているアルバータ州発のConfetti Sweets社はその一例です。
3児の母でもある社長のKathy Leskow 氏は、かつては手作りのクッキーをファーマーズマーケットで販売していました。
そのクッキーが評判となり、2014年には地元Sherwood Park市(アルバータ州)でベーカリーをオープンし、今ではカナダ国内200店舗で鮮やかなピンク色の箱に入ったクッキーミックスが並んでいます。
彼女のクッキーは2015年と2016年にロサンゼルスで行われたアカデミー賞授賞式のプレイベントで参加者(俳優、女優、メデイアを含む)に配られました。
彼女の話では「full fat, full flavour(濃厚で豊かな味わい)」のクッキーはお腹を空かせていた参加者にとても人気があったそうです。
Confetti Sweets社は今年の4月からコストコホールセールジャパンでクッキーミックス(チョコレートチャンク味とカラフルでキュートなスプリンクル味の2種類)の販売を開始しています。
この商品の特徴は、クッキーミックスに卵、バター、バニラエッセンスを加えて15分ほどオーブンで焼くと外はカリッと中はほくほくのクッキーが簡単に出来上がることです。
実はLeskow氏が日本を初海外市場として選んだのには理由があります。
彼女は以前、東京の吉祥寺で英語教師として2年間働いた経験があります。
カナダから届く母親の手製のクッキー生徒や日本人の友達におすそ分けしたところ、とても評判が良かったそうです。
いつかもっと多くの日本人にそのクッキーを味わってほしいと思っていたものの、「まさかスイーツ会社の社長としてクッキーミックスを日本で販売する日が来るとは夢にも思っていなかった」と話していています。
「日本の消費者にもクッキーを通してベーキングに挑戦し、幸せな気持ちを味わってほしい」と願っているそうです。
3月に開催された「FOODEX JAPAN/国際食品・飲料総合展示会」(アジア最大級の食品・飲料総合展示会)には他のカナダ企業16社と一緒にバーチャル出展しました。
今年はカナダを代表する、メープルシロップ、ロブスターやポークを始め、環境などに配慮した新しい食品分野のグローバルリーダーとして産業をリードしているカナダ産食品、植物性タンパク質食品のハンバーグや餃子、乳製品不使用のチーズケーキやチェダーチーズ、飲料分野では100年以上の歴史があるシードル(アップルサイダー)など、様々なカナダ産食品と飲料が「FOODEX JAPAN」で紹介されました。
CPTPPなどの恩恵を受け、日本が輸入するカナダ産食品・飲料の種類や数量は増加傾向にあります。
世界第二位の国土面積を誇り(日本のおよそ27倍)、世界有数の農産物生産国であるカナダは、2021年には第3位の農産品対日輸出国になりました。
そのため原材料として用いられる農産物の供給国としてのイメージが強いかもしれませんが、最近は加工食品への注目度も高まっています。
カナダ産フローズンブルーベリー(多くのジャムやスイーツに使われている)、植物性タンパク質製品は日本の消費者にも身近な場所で手に入れられるようになってきました。
カナダは日本の食料供給への長年の貢献を誇りに思っています。
これからも食を通して二国間の関係がさらに深まることを望んでいます。
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カナダの想いと日本の想い。
国際交流も含めてもっともっと繋がることが出来れば、様々な新しいことに出会える気がしています。
良い繋がりがずっと続きますように。
リサさんは7月に本国 カナダへ戻られます。
リサさんのコラムは今回で終わりです。
1年間ありがとうございました。
カナダ外交官リサさんから届く、
「今のカナダを知りたい!毎月届く最新カナダの食情報」
過去一覧記事はこちらに。
本日もどうぞお気をつけて。
輸入食料品専門店