行ってきました。
南オーストラリア州クラフトスプリッツ試飲会&セミナー2022 / South Australia Craft Spirits Seminar 2022
セミナー概要
オーストラリア南オーストラリア州では、長年に渡り最高品質のワインやクラフトビール・ジン・ウィスキーが生産されてきましたが、今特に注目すべきは、ジン蒸留をはじめとするクラフトスピリッツ産業です。
オーストラリア産のクラフトスピリッツは世界的な賞を次々と受賞し、業界のグローバルリーダーとして頭角を現しています。
伝統的なものからモダンなものまで、あらゆるタイプの蒸留所が国中に点在し、各地域の気候・土壌・地勢ならびにその環境を最大限に生かした蒸留・醸造を行っています。
5年程前にはほんの僅かしかなかった蒸留所も、現在では37か所にまで増えています。
急成長を遂げているクラフトスピリッツ蒸留所は、舌の肥えた地元の人々や訪れる観光客に真のオーストラリア体験を提供しています。
これらのスピリッツは、世界中の市場で急速に評価を高めています。
本イベントでは、南オーストラリア州を代表するブランドが一堂に会し、それぞれのフラグシップ商品を皆さまにご紹介いたします。
(セミナー案内文より)
まず最初に*ゲストスピーカーによる、
南オーストラリア州クラフトスピリッツの動向についての話。
*ゲストスピーカー:
リアム・マクナルティ(ウィスキー・リチャード)氏
スピリッツエキスパートとして国内外で幅広く活躍中。
“Whiskey Richard(ウイスキー・リチャード)”のニックネームで活動し、ウイスキーやスピリッツ、カクテルに関する知識や情報を国内外の関係者に広く発信するインターネット媒体 nomunication.jp の編集長を務める。
東京ウィスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)の実行委員会会員、カクテル文化復興会認定「カクテル・エキスパート」。
南オーストラリア州政府代表の冒頭の挨拶とリアム氏のセミナーより
・南オーストラリア州はオーストラリア国内でも飛びぬけて優秀なワイン産地を有する。
そのなかで、今はクラフトジンの蒸留所がものすごい勢いで増えている。
(7年前は2~3社しかなかった蒸留所が今は35社以上に。)
・今回は、上記35社のうち6社の生産者達とリモートで繋がる。
・南オーストラリア州はローカルな食材・材料(穀物・酵母)でもともとウイスキーを醸造してきた。
(世界の3~4割の麦芽がオーストラリア産だそうです。)
・ジンこそローカルが大事
我々にしかない材料・我々にしかないやり方
・2016 *PDI アクトが制定され、州都アデレードで開発ができるようになった。
*PDI アクト:
南オーストラリア州の計画・開発制度を近代化へ
・各蒸留所は観光地としての価値も高めている。
*リアム・マクナルティ(ウィスキー・リチャード)氏
各生産者達と現地からリモートで繋がる。
*リアム氏進行の元各生産者の話を聞くことが出来ました。
この方法が非常に良く。
リアム氏はもともとの知識も豊富なうえ日本語が堪能。
生産者の細かな言葉のニュアンスを正確な知識に置き換えて、我々に説明してくれました。
*以下、簡単に生産者達を画像でご紹介
Bickford’s Group PTY Ltd
モダン且つスタイリッシュなスピリッツを製造
受賞歴多数
Impression Gin
健康志向のジン
ローズマリーときゅうりを入れ、ソーダ水で割って飲むのがおすすめ。
材料にある「*カカドゥプラム」は自然界の食材で一番ビタミンC含有量を持つ。
*カカドゥプラム:
オーストラリアにのみ生息する木の実。スーパーフードと言われている。
ビタミンCはオレンジの100倍あるそうです。
受賞歴あり
Tin Shed Distilling Company Pty Ltd
オーストラリアのウイスキーは世界のウイスキーとは違う、
熟成年数が短くて済む為、年数を記載しないウイスキーが多数ある、と教えてもらいました。
受賞歴あり
Mighty Craft Pty Ltd
サステイナブルな醸造を基本に考える醸造家
電力はソーラーパネルで
近場で育てらた原材料のみ使用
*ボトルにGDPタグがあり、どこの穀物かすぐにわかる仕組みになっているようです。
ウイスキーは醸造の際に水を多く使うが、この水は穀物を育てる為に再利用
非発芽の大麦8割を使用して醸造*世界で非常に珍しい
受賞歴多数(かなりの数です。)
すみません、一言。最高に美味でした。
Prohibition Liquor Co Pty Ltd
アデレードCDB(都心)にある蒸留所
Bar も併設
受賞歴あり
アデレートへ行ったらぜひ寄ってみたい場所です。
柔らかな塩味のジンはとても美味でした。
乾燥ライムをいれるとさらに美味しく。
最後、
Small Batch Distilling-Trading as Red Hen Spirits
3人兄弟と1人の親友で始めた蒸留所
Red Hen の名前の由来は小さい頃使っていた列車の名前。
懐かしさの意味も込めて名付けたそうです。
アデレードCBD(都心)にあり
バタフライフィーの入った、色が変わるジンがおすすめ
受賞歴あり
紫色から
トニックウォーターを入れるとピンク色へ。
(ジンの容量がもっと多いと鮮やかなピンク色へ変わります。)
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それぞれの生産者にそれぞれ特筆すべき個性があり。
(味はすべて素晴らしく。)
本当に話を聞いて、実態に飲んでみないと(味わってみないと)わからない、ということがものすごく体現できたセミナーでした。
生産者達と我々出席者との一体感もあり。
また参加したいものです。